3月も隙間時間がありそうなので、久しぶりにASL(Advanced Squad Leader)をソロプレイすることに。なにしろ、いろいろ買っている割に、対戦は5年前、ソロプレイは6年前以来という酷い有様なので、自分の中にまた再インストールしようと。昨年、老眼鏡も買ったので視力的にもOKになったはず。
で、最初に選んだシナリオは、昨年購入した「Doomed Battalion 4th Edition」から、シナリオ309「Will to Fight ... Eradicated(戦う意志は断たれた)」。1939年9月7日、ポーランドに侵攻したドイツ軍SSアドルフ・ヒトラー親衛旗旅団が、パビヤニツェ(Pabianice)の街でポーランド軍からの果敢な反撃を受ける、というお話。このエピソード、当時親衛旗旅団のいち中隊長だったクルト・マイヤーの自伝「擲弾兵」でもちらっと紹介されている。ちなみにシナリオカードにはPabianceと記されているが、多分スペルミスだろうか。元々はシナリオG40、つまりアバロンヒル時代のGeneral誌に掲載されていたそうなので、実はずいぶん古くからあるシナリオらしい。
戦場は、地図盤12の中央部分のみ。なにしろ久しぶりなので、まずはこういった小規模の歩兵戦シナリオでルールを思い出さないと。基本的にASLは、地図盤1枚でもゲームの戦場としては広いと思っていて、攻撃ルートにしろ、守備位置にしろ、選択肢が多くて迷ってしまうので、このような狭い戦場の方が、あまり迷わずに始められる気がする。
本シナリオでは、まずヘクスO6の地下室(Cellars)にポーランド軍2-4-8半個分隊×2が潜伏しており、その周囲にはすでにSS親衛旗部隊が展開している(交互に配置)。ポーランド軍主力部隊は、地図盤東側(右側)から攻撃し、建物の奪取を競い合う形。ポーランド軍は、4-5-8エリート分隊×8、4-5-7一線級分隊×7と量的には頼もしいが、指揮官が8-0、7-0、6+1と頼りなく、さらにELR(戦闘経験レベル)が1しかないため、士気チェックの際にDR(2個のダイス目)が士気値より2大きいと分隊カウンターそのものが格下げされる(4-5-8は4-5-7に、4-5-7は4-3-7に)という厳しい状態。
シナリオは全7ターンだが、ドイツ軍には第2、第3ターンに増援が到着し、特に後者は4-6-8のSS分隊×8、9-1、8-1指揮官と頼もしい。ポーランド軍は、最終第7ターンに2.5個分隊が到着するがそれまで保つんだか……という、ドイツ軍側に有利に見えるシナリオだが、ゲームバランスはどうでもいいんだ、カジュアル派のASLプレイヤーなんだから。
第1ターン。先手ポーランド軍は、準備射撃でO6ヘクスのSS分隊を混乱させ、その隙に4-5-8分隊をQ8建物へ急速歩前進させた。O7地下室に隠れていた2-4-8半個分隊×2も、この機に乗じて地上階へ上がってきたが、SS8-1指揮官+MMGスタックに撃ちすくめられて2個半個分隊とも混乱。その後の(自己)回復で、早くもELR1を越える出目を出してしまい、2-3-7に格下げとなった。後手ドイツ軍は、MMGが故障し、ポーランド軍狙撃兵によって1個分隊が混乱と、あまりかんばしくない出足である。
第2ターン。先手ポーランド軍は、準備射撃で再びO6ヘクスを混乱させ、別の4-5-8分隊×3スタックで隣接して突撃。白兵戦でO6を奪った(ドイツ軍の軽機関銃も除去してしまったのでそれは奪えず)。後手ドイツ軍は、故障したMMGの修理チェックにしくじり、貴重な支援火器をまたひとつ喪失。それでもO4ヘクスから、M2、M3ヘクスに効果的な射撃を行い、ポーランド軍2個分隊+7-0指揮官を混乱させ、これを後退。さらにこのターン増援の2.5個分隊が、急速歩移動と迂回移動を駆使してS5ヘクスに入った。
第3ターン。先手ポーランド軍は、回復チェックにしくじり続け、次々分隊が格落ちしていく。このターンにドイツ軍主力部隊が登場するため、それまでに良好な射撃位置を確保しておこうと、O8にいた4-5-8×2個分隊がT8へ前進したものの、R6から防御射撃によって2個分隊とも混乱。それでもポーランド軍は、O4で頑張り続けていたドイツ軍8-1指揮官を混乱させ、ドイツ軍右翼を崩しつつある。後手ドイツ軍は、増援部隊を3個の高火力キラースタックに分け、突出したポーランド軍先鋒を包囲した。
第4ターン。このターンは回復DRが荒れ、両軍にヒーローが登場し、ポーランド軍先鋒部隊は戦意喪失(Disrupt)状態となり、O4のドイツ軍8-1指揮官は戦死。このターンは撃ち合いに終始し、ドイツ軍は崩れかけた右翼へ増援部隊を送り込んでいる。
第5ターン。敵中で混乱していたポーランド軍ユニットが一掃され、盤面はすっきり。ゲーム的にはあと2ターンあるし、最終ターンにはポーランド軍に2.5個分隊の増援もあるし、ASLはダイス目によって何がどうなるかわからないシステムとは言え、大勢はドイツ軍有利に決まったとみて、今回のソロプレイはここまで。
結局ポーランド軍は、最初に有していた4-5-8分隊×7、4-5-7分隊×6が、この5ターン時点で、4-5-8分隊×1、4-5-7分隊×6、4-3-7分隊×4にまで格下げされ、2個分隊除去。一応、右翼では前進したものの、ヘクス伝いに前進できない/しにくい建物構造だったため、ドイツ軍支配の中枢部までは斬り込めなかった。接近経路をもっとよく考えないと。
まあ、5~6年ぶりのASLなので、しばらくはルールの思い出しがメインになるだろう。今回も『白兵戦で残った支援火器ってどうするんだっけ?』『戦意喪失状態ってなんだっけ?』とルールブックと首っ引きになっていたので、さらに小規模の歩兵戦シナリオを重ねて再インストールを続けたい……と言って、いつもそのレベルのシナリオで終わっている気もするなあ。