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【Operational Combat Series】「The Third Winter」Hube's Pocket Solo-Play AAR Part.1

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そろそろOCS(Operational Combat Series)の新作「The Forgotten Battles」が到着する予定。しかし、それに連なる末期東部戦線「The Third Winter」を2021年夏に購入したのに練習用シナリオしか触れていないのはイカんと思い、とりあえず地図盤1枚シナリオ「Hube's Pocket」をソロプレイすることに。

OCSでは1995年に同名の「Hube's Pocket」という作品も発表され、そのキャンペーンシナリオは1944年1月5日ターンに始まるが、今回の「The Third Winter」版「Hube's Pocket」シナリオは1944年3月26日ターンからと、旧キャンペーンの終盤にあたる。史実で言うと、ソ連軍的にはカメニェツ=ポドリスキー包囲戦であり、ドイツ軍的には南方軍集団司令官であったマンシュタインヒトラーに解任された直後で、第2SS装甲軍団が救援に駆けつけるあたり。

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こちらはシナリオ戦区東南に位置するソ連第2ウクライナ正面軍戦線(イワン・コーネフ指揮)。親衛戦車軍団1、戦車軍団4、親衛機械化軍団1、機械化軍団1、親衛騎兵軍団1を主力とし、17SP(補給ポイント)ほどを準備しているが、各複数ユニット・フォーメーションのトラックには燃料が入っていない。対するドイツ軍は予備となる部隊もほぼ皆無という状況。

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一方、シナリオ戦区北西に位置するのは、ジューコフ指揮の第1ウクライナ正面軍。こちらも、親衛戦車軍団5、親衛機械化軍団1、戦車軍団1を擁し、14SPほどを準備しているが、各軍団のトラックに燃料は無い。対するドイツ軍は、第1、第6、第7、第16、第1SS装甲師団などの残余が戦線を埋めている有様。

補給状況としては、ドイツ軍側が毎ターン9SP、1人員補充を受け取り、ソ連軍側は毎ターン6SP、補充無しとなる。両軍ともデッドパイル(除去済みユニット)は無く、盤上と増援ユニットのみで作戦することになる。また本来ならソ連軍には「総司令部予備(RVGK)」という概念があり、常に一定数の部隊を後方に留めておかなければならないがそのルールも本シナリオでは省略。さらに正面軍が扱える「砲撃マーカー」(隣接する3ヘクスに対してノーコストで砲撃が可能)もこのシナリオでは使用しない。

旧「Hube's Pocket」キャンペーンでのソ連軍は、毎ターン20SP前後が届き、ふんだんに大火力砲撃が行えたが、すでに戦役も終盤となり、補給を使い切った状況ながらも再び攻勢に出た、ということなのだろうか。しかし、さすがに「砲撃マーカー」も無しのうえ、これだけの大部隊を毎ターン6SPだけで賄うのは無理な話なので、今回は選択ルール4.2「ジャンセンの燃料」=戦闘モードの複数ユニットフォーメーションが接敵せずに移動するなら1T(トークン)でOK、を採用する。多分それでも全然足りないかなと。

さて第1(3月26日)ターン。地表は泥濘、天候は制限無し(晴天)。先手はソ連軍。第2ウクライナ正面軍は、爆撃に加えて、3ステップ砲兵師団の84火力を3ヘクスに分割し(各28火力)、ドイツ軍前線を混乱させてから攻撃開始。前線は突破したものの、逆奇襲によってステップロスした攻撃も複数あり、泥濘のため遅れる部隊も多く、移動力の関係でそこから後続部隊として突破できそうな予備部隊も無く、まずは戦線の寸断にとどまった。

※ルール間違い:第1ターンの地表状態は凍結、天候は制限ありだった。

同じく第1ウクライナ正面軍も、爆撃、砲兵師団の分割砲撃に続いてドイツ軍戦線の隙間から浸透しようと思ったものの、そこを守るドイツ第7装甲師団が砲爆撃で混乱しながらも頑強に抵抗し(ここでも逆奇襲を受けた)、わずかに後退させたに過ぎない。

後手ドイツ軍は、増援の第507重戦車大隊(3個中隊ユニット)を戦線の隙間に向かわせ、大突破を防ぎたい構え。またルーデルのJu-87Gがソ連軍先鋒を爆撃し、これを混乱。第7装甲師団も反撃して、ソ連第10親衛戦車軍団に痛撃を浴びせた。

第2(3月29日)ターン。地表は泥濘、天候は制限無し。先攻は、譲られる形でソ連軍。第1ウクライナ正面軍は、丘陵地帯でじわじわとドイツ軍戦線を押し込みつつ、平野部では突破口をこじ開けようとしている。しかしやはり泥濘によってドイツ軍戦線の縦深奥深くまで斬り込めてはいない。

第2ウクライナ正面軍は、半壊した第10親衛戦車軍団を下げ、後詰めの主力部隊を前に出したいところだが、こちらもまだ道路・鉄道が打通できず、もたもたした前進になっている。

後手ドイツ軍は、泥濘にも助けられ、頑強に抵抗もしているが、さすがにユニット数が少なく、第2ウクライナ正面軍に対しては部隊を後退・縮小させ、戦線を維持しようとしている。また第1ウクライナ正面軍の突破口に対しては、第507重戦車大隊と第1SS装甲師団の残余で対応する構え……というところで本日はここまで。


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